経口投与した薬物が全身の循環に届くまでには、消化管からの吸収と、小腸や肝臓での代…
経口投与した薬物が全身の循環に届くまでには、消化管からの吸収と、小腸や肝臓での代謝を経る。経口での吸収と生体内利用率に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 消化管からの薬物の吸収は大部分が胃で起こり、表面積の大きな小腸での吸収はわずかにとどまる。多くの薬物は表面積が非常に大きい小腸から主に吸収されます。
- ⑵ 肝抽出率が高い薬物ほど肝臓での初回通過効果を受けにくく、経口での生体内利用率が高くなる。肝抽出率が高い薬物ほど肝臓を1回通るときに多く除かれ、生体内利用率は低くなります。
- ⑶ 吸収率0.9、小腸での利用率0.8、肝抽出率0.5の薬物の経口での生体内利用率は0.36となる。0.9と0.8と、肝臓を通り抜ける割合の0.5を掛け合わせて0.36になります。
- ⑷ 小腸の上皮細胞にもCYP3A4があり、経口で投与した薬物の一部は肝臓に届く前に代謝される。小腸での代謝も初回通過効果の一部で、グレープフルーツジュースの影響もここで起こります。
- ⑸ 直腸の下部から吸収された薬物も、すべて門脈を通って肝臓を経由してから全身の循環に入る。直腸の下部から吸収された薬物の多くは門脈を通らず、肝臓を経由せずに全身の循環に入ります。
解説
正解は⑶と⑷です。経口での生体内利用率は、消化管から吸収される割合、小腸での代謝を逃れる割合、肝臓を通り抜ける割合の積で表されます。肝臓を通り抜ける割合は1から肝抽出率を引いた値なので、0.9と0.8と0.5を掛けて0.36になります。小腸の上皮にもCYP3A4があり、初回通過効果に関わります。肝抽出率の高い薬物ほど生体内利用率は低く、直腸の下部からの吸収は肝臓を経由しにくくなります。
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