30歳の男性。サバの刺身を食べた数時間後から、みぞおちの激しい痛みと吐き気が現れ…
30歳の男性。サバの刺身を食べた数時間後から、みぞおちの激しい痛みと吐き気が現れ、内視鏡検査で胃の壁に食い込んだ細長い虫体が見つかった。この寄生虫について、正しいのはどれか。
- ⑴ 海産の魚やイカに寄生する線虫の幼虫が胃の壁に侵入したもので、加熱や冷凍で予防できる。アニサキスの幼虫で、内視鏡で摘出して治療し、加熱や冷凍で死滅させることが予防になります。
- ⑵ 豚肉に含まれる条虫の幼虫が筋肉の中で被嚢したもので、塩漬けにした肉を用いれば感染を防げる。豚肉から感染する有鉤条虫などの説明で、サバの刺身から胃に侵入する虫体とは異なります。
- ⑶ 胃の中で増えた酵母様の真菌が粘膜に入り込んだもので、抗真菌薬を前もって飲めば感染を防げる。酵母様の真菌は細長い虫体として見えるものではなく、刺身を食べた直後の発症とも合いません。
- ⑷ 淡水魚に寄生する吸虫の幼虫が胆管に入り込んだもので、酢でしめたり塩をふったりすれば予防できる。淡水魚から感染する肝吸虫などの説明で、胃の壁に侵入するこの虫体とは寄生する魚も部位も異なります。
- ⑸ 加熱の不十分な肉に含まれる原虫の嚢子が腸に入ったもので、抗菌薬を前もって飲めば感染を防げる。原虫は単細胞の生物で、細長い虫体として内視鏡で見えるものではありません。
解説
正解は⑴です。サバ、アジ、イカなどの海産の魚介類には、線虫の一種であるアニサキスの幼虫が寄生していることがあります。生や加熱の不十分な状態で食べると、幼虫が胃や腸の壁に侵入し、数時間後から激しい腹痛や吐き気を起こします。治療は内視鏡による虫体の摘出が基本です。予防には十分な加熱や冷凍が有効で、酢でしめる、塩をふる、しょうゆやわさびをつけるといった方法では死滅しません。
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