アミノ基をもつ塩基性の医薬品が、受容体の結合部位にあるアスパラギン酸残基と強く結…
アミノ基をもつ塩基性の医薬品が、受容体の結合部位にあるアスパラギン酸残基と強く結びついて作用する。生理的なpHでのこの結びつきに主に関わる相互作用として、正しいのはどれか。
- ⑴ プロトン化したアンモニウムイオンと、解離したカルボキシ基の陰イオンとの間に働くイオン結合である。生理的pHでは塩基性のアミノ基は陽イオン、アスパラギン酸の側鎖は陰イオンとなり、静電的に引き合います。
- ⑵ 医薬品の窒素原子が、アスパラギン酸に配位した亜鉛イオンと電子対を共有する配位結合である。配位結合は金属を含む酵素などで見られるもので、この結びつきの主体は電荷どうしの引力です。
- ⑶ 医薬品のアミノ基とアスパラギン酸のカルボキシ基とが脱水縮合して生じる、アミド結合による共有結合である。受容体との結合は可逆的な非共有結合が中心で、生体内の結合部位でアミド結合が生じるわけではありません。
- ⑷ 医薬品の炭化水素の鎖とアスパラギン酸の側鎖とが水を排除して集まる、疎水性相互作用である。アスパラギン酸の側鎖は電荷をもつ親水性の基で、疎水性相互作用の相手にはなりにくい基です。
- ⑸ 医薬品の芳香環とアスパラギン酸の側鎖とが平行に重なり合い、π電子どうしが引き合うスタッキング相互作用である。スタッキングは芳香環どうしの相互作用で、芳香環をもたないアスパラギン酸の側鎖とは起こりません。
解説
正解は⑴です。アミノ基をもつ医薬品の多くは生理的なpHでプロトン化して陽イオンとなり、受容体のアスパラギン酸やグルタミン酸の側鎖は解離して陰イオンとなっています。両者の間には静電的な引力によるイオン結合が働き、医薬品が結合部位に固定される大きな力となります。芳香環どうしのスタッキングや疎水性相互作用、金属への配位も医薬品の結合に関わりますが、この組合せの主体ではありません。
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