注射剤の品質管理で、グラム陰性菌に由来する発熱性の物質を検出するため、日本薬局方…
注射剤の品質管理で、グラム陰性菌に由来する発熱性の物質を検出するため、日本薬局方のエンドトキシン試験を行った。この試験の原理として、正しいのはどれか。
- ⑴ 試料をろ過してフィルター上に残った粒子を顕微鏡で数え、大きさごとに基準と比べて判定する。フィルター上の粒子を数えるのは注射剤の不溶性微粒子試験の方法です。
- ⑵ カブトガニの血球抽出成分がエンドトキシンで凝固する反応を利用し、比濁や比色で検出する。エンドトキシン試験はカブトガニ血球抽出成分(ライセート試薬)の凝固反応を利用します。
- ⑶ 試料を液体の培地に接種して一定期間培養し、培地の濁りから微生物の増殖の有無を観察する。培地に接種して増殖を見るのは無菌試験で、死んだ菌の成分であるエンドトキシンは検出できません。
- ⑷ 試料をウサギの耳静脈に注射し、一定時間の体温の上昇の程度から発熱性物質の有無を判定する。ウサギの体温上昇を見るのは発熱性物質試験で、エンドトキシン試験とは別の試験です。
- ⑸ 試料に紫外線を照射し、菌の細胞壁の成分が発する蛍光の強さから生きている菌の数を求める。エンドトキシンの検出に蛍光による生菌数の測定は用いず、凝固反応を利用します。
解説
正解は⑵です。エンドトキシンはグラム陰性菌の外膜のリポ多糖で、菌が死んでも残り、微量で発熱を起こします。日本薬局方のエンドトキシン試験は、カブトガニの血球の抽出成分がエンドトキシンによって活性化されて凝固する反応を利用するもので、ゲル化法、比濁法、比色法があります。ウサギを用いる発熱性物質試験より短時間で定量的に評価できます。無菌試験は生きた微生物の有無を、不溶性微粒子試験は粒子の数を調べる試験です。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。