インフルエンザは、一度かかった人でも数年のうちに再び感染して発症することがある。…
インフルエンザは、一度かかった人でも数年のうちに再び感染して発症することがある。その理由の一つとして、正しいのはどれか。
- ⑴ 逆転写酵素によって宿主の染色体に組み込まれ、潜伏したまま持続的に感染しているため。逆転写して宿主の染色体に組み込まれるのはレトロウイルスで、インフルエンザウイルスはこの形をとりません。
- ⑵ 二本鎖DNAをゲノムにもち、神経節の細胞に潜んでいて、免疫が落ちると再活性化するため。神経節に潜伏して再活性化するのはヘルペスウイルスで、インフルエンザウイルスのゲノムはRNAです。
- ⑶ 表面のヘマグルチニンなどの遺伝子に変異が積み重なり、抗原性が少しずつ変わっていくため。抗原連続変異により表面抗原が変わるため、以前の感染でできた抗体が効きにくくなります。
- ⑷ 芽胞をつくって乾燥や消毒薬に強い抵抗性を示し、環境中で長く感染力を保ち続けるため。芽胞をつくるのは一部の細菌で、ウイルスは芽胞をつくりません。
- ⑸ エンベロープをもたない構造のため、手指のアルコール消毒では不活化されにくいため。インフルエンザウイルスはエンベロープをもち、アルコールで不活化されやすいウイルスです。
解説
正解は⑶です。インフルエンザウイルスは分節した一本鎖RNAをゲノムにもち、複製の際に変異が起こりやすいウイルスです。表面にあるヘマグルチニンやノイラミニダーゼの遺伝子に小さな変異が積み重なると抗原性が少しずつ変わり、以前の感染やワクチンでできた抗体が効きにくくなります。これを抗原連続変異といいます。宿主染色体への組込みはレトロウイルス、神経節への潜伏はヘルペスウイルスの性質です。
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