40 歳の女性。霧視を主訴に来院した。視力は右1.2(矯正不能)、左1.2(矯正…
40 歳の女性。霧視を主訴に来院した。視力は右1.2(矯正不能)、左1.2(矯正不能)で眼圧は両眼ともに正常範囲内であった。両眼の眼底写真(別冊No. 10A)およびOCT のC スキャン画像(別冊No. 10B)を別に示す。考えられる疾患はどれか。
- ⑴ 緑内障緑内障では上下の神経線維が障害され、鼻側・耳側の帯状萎縮は典型的ではありません。
- ⑵ 下垂体腺腫視交叉の交叉線維の障害を示す帯状萎縮などの所見から、下垂体腺腫が考えられます。
- ⑶ 網膜色素変性網膜色素変性は骨小体様色素沈着と夜盲が特徴です。
- ⑷ 網膜静脈閉塞網膜静脈閉塞では出血や浮腫が主で、視力低下を伴うことが多いです。
- ⑸ 虚血性視神経症虚血性視神経症は急性の視力・視野障害で、乳頭の蒼白は分節状です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。40歳女性で視力と眼圧が正常なのに霧視を訴えており、図は確認できませんが、公表正答から両眼の視神経乳頭の鼻側と耳側が帯状に萎縮する帯状萎縮(bow-tie萎縮)や、OCTで鼻側の網膜神経節細胞層が両眼とも菲薄化する所見が想定されます。これは視交叉で交叉する鼻側網膜の線維が障害されたときの所見で、下垂体腺腫による視交叉の圧迫を示します。両耳側半盲を伴うことが多く、視野検査と頭部MRIでの確認が必要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-10.html)を加工して作成