9歳の女児。乳児期からの眼の揺れと頭位異常を主訴に来院した。正面と10 度間隔に…
9歳の女児。乳児期からの眼の揺れと頭位異常を主訴に来院した。正面と10 度間隔に左右30 度までの水平向き眼位で記録した電気眼振図(別冊No. 7)を別に示す。誤っているのはどれか。
- ⑴ 眼位性眼振である。注視方向によって眼振の強さや向きが変わる眼位性眼振です。
- ⑵ 波形は律動眼振である。緩徐相と急速相をもつ律動(衝動性)眼振の波形です。
- ⑶ 静止位は左10 度である。眼振が最も弱くなる静止位は左10°と読み取れます。
- ⑷ Alexander の法則がみられる。急速相の方向を見るほど振幅が増すAlexanderの法則がみられます。
- ⑸ 左30 度での眼振の向きは右方向である。静止位より左側を見ると眼振は左向きになるため、右方向とするのは誤りです。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。乳児期発症で頭位異常を伴う衝動性の眼振は、注視方向で強さが変わる眼位性の律動眼振で、眼振が最も弱くなる静止位(本例では左10°)に眼を置くため顔を回す頭位異常をとります。静止位を境に眼振の向きが反転し、静止位より左を見ると左向き、右を見ると右向きの眼振となり、急速相の方向を見るほど振幅が増すAlexanderの法則がみられます。したがって左30°での眼振は左向きで、右方向とする記述が誤りです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-10.html)を加工して作成