52 歳の女性。交通事故後に複視を自覚し来院した。大型弱視鏡による左眼固視での自…
52 歳の女性。交通事故後に複視を自覚し来院した。大型弱視鏡による左眼固視での自覚的斜視角(別冊No. 10)を別に示す。麻痺筋はどれか。
- ⑴ 右眼上斜筋外傷後の右眼上斜視で、左下方視で偏位が最大となり外方回旋を伴うパターンは右上斜筋麻痺です。
- ⑵ 右眼下直筋右下直筋麻痺では右眼上斜視が右下方視で最大になり、回旋は内方回旋偏位になります。
- ⑶ 左眼上直筋左上直筋麻痺では左眼下斜視(右眼の相対的上斜視)が左上方視で最大になります。
- ⑷ 左眼下直筋左下直筋麻痺では左眼上斜視が左下方視で最大になります。
- ⑸ 左眼下斜筋左下斜筋麻痺では左眼下斜視が右上方視で最大になります。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。交通事故後の後天性の上下複視では、頭部外傷による滑車神経麻痺(上斜筋麻痺)が代表的です。右上斜筋麻痺では右眼上斜視となり、上下偏位は右上斜筋の作用方向である左下方視で最大となり、外方回旋偏位を伴います。大型弱視鏡で左眼固視の自覚的斜視角を9方向で測ると、この偏位のパターンが読み取れます。滑車神経は脳幹背側から出て頭蓋内走行が長いため、外傷で障害されやすいことも知っておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-10.html)を加工して作成