34 歳の女性。右眼の急激な視力低下、視野異常、光視症を主訴に来院した。視力は右…
34 歳の女性。右眼の急激な視力低下、視野異常、光視症を主訴に来院した。視力は右(0.2×-11.25D)、左(1.2×-10.50D)であった。右眼の眼底写真、OCT、静的視野検査および多局所ERG の結果(別冊No. 5)を別に示す。考えられる疾患はどれか。
- ⑴ 急性帯状潜在性網膜外層症〈AZOOR〉近視の若年女性、光視症、網膜外層の欠損と多局所ERG低下はAZOORに典型的です。
- ⑵ 中心性漿液性脈絡網膜症中心性漿液性脈絡網膜症はOCTで漿液性網膜剥離を示し、光視症は典型ではありません。
- ⑶ 網膜中心静脈閉塞症網膜中心静脈閉塞症は眼底に広範な出血と静脈の拡張・蛇行がみられます。
- ⑷ うっ血乳頭うっ血乳頭は両眼の乳頭腫脹で、初期には視力が保たれることが多いです。
- ⑸ 視神経炎視神経炎ではOCTの網膜外層や多局所ERGは通常正常です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。急性帯状潜在性網膜外層症(AZOOR)は、近視の若年女性に多く、急な視力低下・視野異常・光視症で発症しますが、眼底には目立った異常がないことが多い疾患です。OCTでは網膜外層のエリプソイドゾーンの欠損、静的視野検査では暗点、多局所ERGでは同部位の応答低下がみられ、網膜外層の障害が証明されます。視神経炎は網膜外層の異常やERG低下を示さず、中心性漿液性脈絡網膜症やうっ血乳頭、網膜中心静脈閉塞症は眼底所見で区別されます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-10.html)を加工して作成