54 歳の男性。5日前に左眼の飛蚊症を自覚し、次第に下方が見えづらくなり来院した…
54 歳の男性。5日前に左眼の飛蚊症を自覚し、次第に下方が見えづらくなり来院した。視力は、右0.3(1.2×-4.25 D ○ cyl-0.50 D 70°)、左0.3(1.2×-4.50D ○ cyl-0.50 D 10°)であった。左眼の眼底写真(別冊No. 8)を別に示す。考えられるのはどれか。
- ⑴ 網膜剝離飛蚊症に続いて上方の剝離が広がり、下方の視野が欠ける経過です。
- ⑵ 脈絡膜腫瘍脈絡膜腫瘍は飛蚊症に続く急な視野欠損の典型的な原因ではありません。
- ⑶ 加齢黄斑変性加齢黄斑変性は変視や中心暗点が主体です。
- ⑷ 網膜色素変性網膜色素変性は夜盲で始まり、年単位で進行します。
- ⑸ 網膜中心動脈分枝閉塞症網膜動脈分枝閉塞症は突然の視野欠損で、飛蚊症から徐々に進む経過ではありません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。眼底写真は確認できませんが、−4D台の近視がある54歳男性が、飛蚊症を自覚した後に徐々に下方の視野が見えにくくなっていることから、裂孔原性網膜剝離が考えられます。後部硝子体剝離に伴って網膜に裂孔ができ、液化硝子体が網膜下に入り込むと、剝離は上方から広がり、それに対応する下方の視野が欠けます。剝離が黄斑に及ぶ前に手術を行うことが視力予後のために重要で、早急な対応が必要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-10.html)を加工して作成