48 歳の女性。2週間前からの遠見複視を主訴に来院した。視力は右1.0(1.2×…
48 歳の女性。2週間前からの遠見複視を主訴に来院した。視力は右1.0(1.2×+0.50 D)、左0.9(矯正不能)。赤フィルタ法で、左方視で増大する交差性複視を自覚する。左方視で左眼に左向きの眼振を認める。原因病巣はどれか。
- ⑴ 左下斜筋左下斜筋の障害では上下・回旋の複視が主体です。
- ⑵ 右外直筋右外直筋の障害では右方視で増大する同側性複視となります。
- ⑶ 左動眼神経左動眼神経麻痺では左眼の内転障害や眼瞼下垂が生じ、所見と合いません。
- ⑷ 右内側縦束右眼の内転障害と、左眼の外転時の単眼性眼振から右MLF症候群と診断できます。
- ⑸ 左外転神経左外転神経麻痺では左方視で増大する同側性複視となります。
解説
正解は⑷です。左方視で増大する交差性複視は、左方視で右眼が内転できずに外斜偏位となっていることを示し、右眼の内転障害が考えられます。さらに左方視で外転する左眼に単眼性の眼振(解離性眼振)がみられることから、右内側縦束(MLF)症候群と診断できます。右MLFの障害で、右眼の内直筋への核間の連絡が途絶えるためです。外転神経麻痺では同側性複視、左動眼神経麻痺では左眼の障害、左下斜筋は上下の偏位が主体です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp170425-10.html)を加工して作成