72歳の男性。白内障の手術を予定している。手術の前に、角膜の内側の面にある細胞の…
72歳の男性。白内障の手術を予定している。手術の前に、角膜の内側の面にある細胞の数と形を調べ、手術に耐えられるかを確かめたい。この目的に用いる検査として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 角膜知覚計で、細いナイロン糸を角膜に当てて知覚の閾値を測る。角膜知覚計は角膜の感覚の鈍さを調べる器具で、内皮細胞の数や形は分かりません。
- ⑵ フルオレセインで染めて、上皮の欠けた部分を青い光で観察する。フルオレセイン染色は角膜上皮の傷を見る方法で、内側の内皮細胞の数は調べられません。
- ⑶ スペキュラーマイクロスコープで、内皮細胞の密度と形のばらつきをみる。スペキュラーマイクロスコープは角膜内皮の細胞を撮影し、細胞の密度や形の不ぞろいを数値で示します。
- ⑷ ケラトメータで、角膜の前面の中央部の曲率半径を測る。ケラトメータは角膜前面のカーブを測る器械で、眼内レンズの度数計算に使います。内皮細胞は観察できません。
- ⑸ プラチド環を用いた角膜形状解析で、角膜の表面の屈折力の分布を色分けして調べる。角膜形状解析は前面の形のゆがみを調べる検査で、円錐角膜の診断などに使います。内皮細胞は評価できません。
解説
最も適切なのはスペキュラーマイクロスコープによる角膜内皮の検査です。角膜内皮細胞はほとんど再生せず、角膜の水分を汲み出して透明性を保っています。手術で細胞がさらに減ると角膜がむくむおそれがあるため、術前に細胞の密度や大きさのばらつきを確かめます。ケラトメータと角膜形状解析は前面の形を、角膜知覚計は感覚を、フルオレセイン染色は上皮の傷を調べる検査です。
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