62歳の女性。細隙灯顕微鏡で両眼の水晶体に軽い混濁がある。矯正視力は両眼とも1.…
62歳の女性。細隙灯顕微鏡で両眼の水晶体に軽い混濁がある。矯正視力は両眼とも1.0であるが、「霧の中にいるように見え、夕方に段差や薄い色の物が分かりにくい」と訴える。まぶしさの訴えはない。この見えにくさを評価するのに適した検査と、予想される結果の組合せとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ 縞の視標と無地の視標を並べて見せ、どちらを見るかを観察すると、年齢の基準を下回る。縞と無地のどちらを見るかで判定する方法は、言葉で答えられない乳幼児の視力を測るためのものです。
- ⑵ 縞の濃淡の差を減らして見分けられる限界を周波数ごとに調べ、中や低い周波数で感度が下がる。コントラスト感度検査です。視力が良くても、濃淡の差の小さい物を見分ける力が落ちていることをとらえられます。
- ⑶ 視標の周りに強い光源を点灯させて視力を測り、点灯しないときより視力が大きく下がる。まぶしさを加えて測るグレア検査は、まぶしさの訴えを評価するものです。この患者はまぶしさを訴えていません。
- ⑷ 2本の光を網膜の上で干渉させて縞を作り、縞の向きを答えさせると、0.1を下回る。干渉縞視力は中間透光体の影響を除いて網膜の解像力を推定する検査で、この訴えの評価には向きません。
- ⑸ 字ひとつ視力表で1つずつ視標を見せて測り、字づまり視力表より低い値が出る。字ひとつ視力は周りの視標の影響を除いた視力で、ふつうは字づまりより良く出ます。この訴えの評価にもなりません。
解説
最も適切なのは、縞の濃淡の差を減らしながら見分けられる限界を周波数ごとに調べ、中や低い周波数で感度が下がるという組合せです。これはコントラスト感度検査で、ふつうの視力検査は濃淡の差の大きい黒い視標で測るため、視力が良くても薄い物が見えにくい状態をとらえられません。干渉縞視力は網膜の解像力の推定、縞と無地を見比べさせる方法は乳幼児用、グレア検査はまぶしさの評価に用います。
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