3歳の男児。内斜視で受診した。調節麻痺薬を使わずに据え置き型のオートレフラクトメ…
3歳の男児。内斜視で受診した。調節麻痺薬を使わずに据え置き型のオートレフラクトメータで測ると両眼とも-1.50 Dであったが、調節麻痺薬を点眼した後の測定では両眼とも+2.50 Dであった。この結果の解釈として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 点眼した薬により角膜の形が変わり、遠視の側にずれて測定されていた。調節麻痺薬は毛様体筋を麻痺させる薬で、角膜の形を変えて屈折値をずらす作用はありません。
- ⑵ 内斜視で固視が安定せず、どちらの値も信頼できないため屈折は判定できない。調節麻痺下で測った値は信頼性が高く、内斜視の原因となる遠視の評価に用いることができます。
- ⑶ 器械をのぞくときに調節が強く働き、実際より近視の側に測定されていた。小児は調節の力が強く、器械をのぞくと調節が入りやすいため、調節麻痺下の+2.50 Dが本来の屈折に近い値です。
- ⑷ どちらの値も誤差の範囲にあり、平均した+0.50 Dが本来の屈折である。4.00 Dの差は誤差の範囲を大きく超えます。調節の影響を除いた値を採用します。
- ⑸ 本来は軽い近視で、点眼後は瞳孔が広がったため遠視の値が出ていた。散瞳による収差の変化はわずかで、4.00 Dもの差は説明できません。差の大部分は調節によるものです。
解説
器械をのぞくときに調節が強く働き、実際より近視の側に測定されていたという解釈が最も適切です。小児は調節の力が大きく、器械の中の視標が近くにあると感じて調節が入りやすくなります。この調節を取り除いた調節麻痺下の+2.50 Dが本来の屈折に近い値で、内斜視には遠視による調節性の要素が考えられます。小児の屈折検査では調節麻痺下での測定が欠かせません。
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