75歳の女性。両眼に強い白内障があり、矯正視力は両眼とも0.1である。眼底は混濁…
75歳の女性。両眼に強い白内障があり、矯正視力は両眼とも0.1である。眼底は混濁のためよく見えない。手術の前に、網膜と視神経を含めた視機能がどの程度保たれているかを推定したい。この目的に適した視力の検査はどれか。
- ⑴ 字づまりの視力表を使い、明るい照明で何度も繰り返して最も良い値を求める検査ふつうの視力表は混濁による像のぼけの影響を受けるため、網膜の働きだけを取り出して評価できません。
- ⑵ 2本の光を網膜の上で干渉させて縞を作り、縞の方向を答えてもらう干渉縞視力の検査干渉縞は混濁の影響を受けにくく網膜の上に直接作られるため、網膜から上の視機能を推定できます。
- ⑶ 視標の周りに光源を点灯させて、まぶしさを加えた状態で視力を測るグレア検査グレア検査は混濁による見えにくさを評価するもので、混濁の裏にある網膜の働きを推定する目的には合いません。
- ⑷ 近くの視力表を30 cmに置いて読み、遠くの視力と比べて差を調べる近見視力の検査近見視力も混濁による像のぼけの影響を受け、網膜の働きだけを取り出して評価することはできません。
- ⑸ 濃さの違う縞模様を見せ、どこまで薄い縞が分かるかを調べるコントラスト感度の検査コントラスト感度も混濁の影響を強く受けるため、網膜や視神経の働きだけを評価することはできません。
解説
干渉縞視力の検査が適しています。2本のレーザー光などを網膜の上で干渉させると、中間透光体の混濁の影響を受けにくい細かな縞が網膜に直接できます。その縞の方向が分かるかどうかで、網膜から視神経にかけての視機能を推定でき、手術後にどの程度の視力が見込めるかの目安になります。ふつうの視力表やコントラスト感度、グレア検査は、いずれも混濁の影響を強く受けます。
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