角膜内皮細胞は、角膜実質へしみ込んでくる水を前房側へ汲み出し、角膜の透明さを保っ…
角膜内皮細胞は、角膜実質へしみ込んでくる水を前房側へ汲み出し、角膜の透明さを保っている。内皮細胞のこの働きを支える細胞の仕組みとして正しいのはどれか。
- ⑴ 核の中でリボソームが mRNA を読み取り、水を運ぶたんぱく質をその場で次々に作る。リボソームによる翻訳は核の外の細胞質で行われます。核の中で行われるのは転写です。
- ⑵ 細胞膜の脂質二重層を水が自由に通り抜け、エネルギーを使わずに前房側へ移っていく。受け身の拡散では水は浸透圧の低い側から高い側へ動くだけで、実質から汲み出し続けることはできません。
- ⑶ ゴルジ装置が細胞膜の外側に粘液の層を作り、実質の水が入り込むのを物理的にせき止める。ゴルジ装置はたんぱく質の修飾と分泌を担います。内皮の脱水は粘液の層ではなく、イオンの輸送で行われます。
- ⑷ リソソームが内部の酵素でATPを合成し、そのエネルギーで水を細胞の外へ押し出す。リソソームは加水分解酵素で不要物を分解する小器官です。ATPを主に作るのはミトコンドリアです。
- ⑸ 細胞膜のナトリウム・カリウムポンプが、ATPを使ってイオンを濃度の差に逆らって運ぶ。ポンプでイオンを運んで浸透圧の差を作り、水を実質から汲み出します。エネルギーを使う能動輸送です。
解説
細胞膜のナトリウム・カリウムポンプによる能動輸送が正解です。角膜内皮細胞はミトコンドリアで作られたATPを使ってイオンを運び、その浸透圧の差で角膜実質の水を前房へ移します。この働きが落ちると角膜は水を含んで濁ります。リボソームによる翻訳は細胞質で行われ、リソソームは分解、ゴルジ装置は分泌を担います。拡散だけでは汲み出しは続きません。
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