58歳の男性。突然の頭痛とともに右眼が開かなくなり、脳動脈瘤による右動眼神経の完…
58歳の男性。突然の頭痛とともに右眼が開かなくなり、脳動脈瘤による右動眼神経の完全麻痺と診断された。右眼にみられる所見として正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 角膜に触れても、瞬目が起こらなくなる。角膜反射は三叉神経の知覚と顔面神経の運動で成り立ち、動眼神経は関わりません。
- ⑵ 正面を見たとき、眼球が内下方へ偏位する。働きが残る外直筋と上斜筋に引かれて、眼球は外下方へ偏位します。
- ⑶ 眼球を外側へ向ける動きができなくなる。外転を担う外直筋は外転神経の支配なので、動眼神経の麻痺では外転は保たれます。
- ⑷ 上眼瞼が下がり、瞼裂がほとんど閉じた状態になる。上眼瞼挙筋は動眼神経が支配しており、完全麻痺では強い眼瞼下垂が起こります。
- ⑸ 瞳孔が散大し、光を当てても縮みにくい。瞳孔括約筋への副交感神経線維は動眼神経を通るため、麻痺すると散瞳し対光反射が弱くなります。
解説
眼瞼下垂と、散瞳して対光反射が弱くなることの2つが正しいです。動眼神経は上眼瞼挙筋、内直筋、上直筋、下直筋、下斜筋を支配し、瞳孔括約筋と毛様体筋への副交感神経線維も運びます。完全麻痺では強い眼瞼下垂と散瞳が起こり、残った外直筋と上斜筋の働きで眼球は外下方へ偏位します。外転は外転神経、角膜反射は三叉神経と顔面神経が担うため、動眼神経の麻痺では保たれます。
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