72歳の男性。今朝、右眼が急に見えなくなった。眼底では後極部の網膜が広く白く濁っ…
72歳の男性。今朝、右眼が急に見えなくなった。眼底では後極部の網膜が広く白く濁っているが、中心窩は赤く見える。網膜が白く濁る中で中心窩が赤く見える理由として正しいのはどれか。
- ⑴ 中心窩の視細胞に出血が起こり、その血液が赤く見えるため。動脈の閉塞では網膜が虚血で白く濁るのが主で、中心窩の赤さは出血によるものではありません。
- ⑵ 中心窩には網膜中心動脈の最も太い枝が入り、血流が残りやすいため。中心窩は網膜血管の無い無血管野で、網膜中心動脈の枝は入りません。
- ⑶ 大虹彩動脈輪から中心窩へ枝が届き、閉塞の影響を受けにくいため。大虹彩動脈輪は虹彩の根元にある動脈の輪で、眼底の後極部には枝を送りません。
- ⑷ 渦静脈が中心窩から血液を集めるため、そこに血液がたまって見えるため。渦静脈は脈絡膜の血液を眼球の赤道部から外へ流す静脈で、中心窩にうっ血を起こす仕組みではありません。
- ⑸ 中心窩の網膜は薄く、その下にある脈絡膜の血流が透けて見えるため。中心窩には網膜血管が無く、外層は脈絡膜から栄養を受けるため、下の脈絡膜の色が透けて赤く見えます。
解説
中心窩の網膜が薄く、下の脈絡膜の血流が透けて見えるためです。網膜中心動脈が閉塞すると、この動脈が栄養する網膜の内層が虚血で白く濁ります。中心窩は網膜血管の無い無血管野で網膜も薄く、視細胞は脈絡膜の血流から栄養を受けているため、周囲が白く濁る中で脈絡膜の赤い色が透けて見えます。これを桜実紅斑と呼びます。大虹彩動脈輪は虹彩、渦静脈は脈絡膜の血液の流出に関わる血管です。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。