54 歳の男性。オトガイ下部の腫脹を主訴として来院した。10 年前から自覚し、痛…
54 歳の男性。オトガイ下部の腫脹を主訴として来院した。10 年前から自覚し、痛みがないためそのままにしていたが、徐々に増大してきたという。摘出術を施行した。初診時の顔貌写真(別冊No. 21A)、MRI 脂肪抑制T2 強調像(別冊No. 21B)及び摘出物のH-E 染色病理組織像(別冊No. 21C)を別に示す。診断名はどれか。1 つ選べ。
- ⑴ 鰓囊胞鰓囊胞は側頸部の胸鎖乳突筋前縁に生じます。
- ⑵ 脂肪腫脂肪腫は成熟脂肪細胞からなり、囊胞構造はみられません。
- ⑶ ラヌーララヌーラは粘液の溢出による偽囊胞で、上皮の裏装はありません。
- ⑷ 類皮囊胞類皮囊胞は囊胞壁に毛包や皮脂腺などの皮膚付属器を含みます。
- ⑸ 類表皮囊胞角化上皮で裏装され、皮膚付属器を含まない囊胞です。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。画像は見られないため本文から考えます。オトガイ下部に10年来の無痛性で徐々に増大する腫瘤があり、摘出された病変は正中付近に生じる類皮囊胞や類表皮囊胞が考えられます。類表皮囊胞は角化重層扁平上皮で裏装され内腔に角化物を含むもので、皮膚付属器(毛包、汗腺、皮脂腺)を含まない点で類皮囊胞と区別され、本問の組織像はこちらに当たるとされています。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-02.html)を加工して作成