79 歳の女性。舌の違和感を主訴として来院した。尿路感染のため内科にて1 週間抗…
79 歳の女性。舌の違和感を主訴として来院した。尿路感染のため内科にて1 週間抗菌薬投与を受けた後、症状が出現したという。肝硬変、骨粗鬆症の既往があり、ビスホスホネート製剤を服用している。初診時の口腔内写真(別冊No. 19)を別に示す。この病変の誘因と考えられるのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 菌交代現象抗菌薬により常在細菌が減少し、カンジダが増殖する菌交代現象が誘因です。
- ⑵ ウイルス感染カンジダ症は真菌感染症であり、ウイルス感染は誘因ではありません。
- ⑶ 肝機能の低下肝機能の低下は本病変の直接的な誘因とは考えにくいです。
- ⑷ 骨密度の低下骨密度の低下は口腔粘膜の真菌感染の誘因ではありません。
- ⑸ 唾液量の減少唾液量が減少すると自浄作用や抗菌作用が低下し、カンジダが増殖しやすくなります。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴と⑸です。写真は確認できませんが、抗菌薬投与後に舌の違和感が生じた高齢者であることから、口腔カンジダ症(萎縮性または偽膜性)が考えられます。抗菌薬で常在細菌叢が減少し、カンジダが相対的に増殖する菌交代現象が誘因となります。また高齢や服薬による唾液量の減少で唾液の自浄作用や抗菌作用が低下することも誘因です。カンジダは真菌でありウイルス感染ではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-02.html)を加工して作成