14歳の男子。上顎前歯が唇側へ大きく突出しており、安静にしているときも口唇が閉じ…
14歳の男子。上顎前歯が唇側へ大きく突出しており、安静にしているときも口唇が閉じず、上の前歯が口唇の外に見えている。上顎前歯部の唇側の歯肉だけが赤く腫れて光沢を帯びており、ほかの部位の歯肉の炎症は軽い。清掃の状態は全体にほぼ同じである。この歯肉の変化の原因として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 口唇が閉じずに前歯部の歯肉が乾き、炎症が起こりやすい。口唇閉鎖不全や口呼吸で前歯部の歯肉が乾くと、自浄作用が落ちて炎症が強まります。
- ⑵ 血液の病気で白血球が増え、全身の歯肉に浸潤している。全身の病気による変化であれば、前歯部の唇側だけに限られることはありません。
- ⑶ 下顎前歯の切縁が上顎の口蓋側の歯肉に咬み込み、傷を作っている。変化は上顎前歯の唇側の歯肉にあり、口蓋側の咬み込みでは説明できません。
- ⑷ 服用している薬の副作用で、全顎の歯肉が線維性に増殖している。服薬の記載はなく、変化も前歯部の唇側に限られています。
- ⑸ 臼歯部の交叉咬合によって下顎が偏位し、前歯部の歯肉を圧迫している。臼歯部の交叉咬合の所見はなく、前歯部の歯肉の炎症の説明にはなりません。
解説
最も適切なのは、口唇が閉じないため前歯部の歯肉が乾燥し、炎症が起こりやすくなっていることです。上顎前突で口唇を閉じられない人や口で呼吸する人では、上顎前歯部の唇側の歯肉が空気にさらされて乾き、唾液による自浄作用や保護が働きにくくなります。そのため、清掃の状態が同じでも、この部位にだけ強い炎症が起こります。清掃の指導に加えて、口唇の閉鎖や鼻呼吸を促し、前突の改善も検討します。
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