14歳の女子。3か月前から、口を大きく開けたときに右の耳の前が痛み、ときどき音が…
14歳の女子。3か月前から、口を大きく開けたときに右の耳の前が痛み、ときどき音がすると訴えて来院した。開口量は42mmで、開口時の下顎の偏りはない。右の咬筋に軽い圧痛がある。授業中に右手で頬杖をつく癖があり、硬いガムを毎日長くかんでいる。エックス線検査で骨に異常はない。最初の対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 左右の咬合を合わせるため、多数の歯の咬合面を削って調整する。歯を削る処置は元に戻せず、最初の対応としては適切ではありません。
- ⑵ 病態を説明し、頬杖や硬いガムを長くかむ習慣を見直すよう指導する。思春期の顎関節症では、説明と習慣の見直しなどの保存的な対応から始めます。
- ⑶ 痛みの原因となっている右側の第一大臼歯を抜歯する。歯に原因はなく、抜歯で顎関節の症状は改善しません。
- ⑷ 顎関節の動きを止めるため、上下の歯列を数週間固定する。顎の動きを止めると、関節や筋の動きがかえって悪くなります。
- ⑸ 顎関節の円板を整える手術を、成長が終わる前に早めに行う。骨の異常も強い開口障害もない段階で、手術を選ぶ理由はありません。
解説
最も適切なのは、病態を説明し、頬杖や硬いガムを長くかむ習慣を見直すよう指導することです。思春期の顎関節症では、骨の変化がなく開口も保たれていれば、まず病態の説明と、顎に負担をかける生活習慣の見直しを行います。頬杖や片側でのかみ癖、硬い食品の長時間の咀嚼、くいしばりなどは、顎関節や咀嚼筋の負担になります。症状が続く場合は、スプリントなどの元に戻せる治療を加えます。
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