塩酸を扱う工場で、労働者の前歯の唇側面に、表面がなめらかで光沢のある歯質の欠損が…
塩酸を扱う工場で、労働者の前歯の唇側面に、表面がなめらかで光沢のある歯質の欠損が多くみられた。産業歯科医が、労働衛生の3管理(作業環境管理・作業管理・健康管理)に沿って対策を提案した。健康管理にあたる対策はどれか。
- ⑴ 酸の蒸気が顔にかからないよう、作業の手順と体の向きを決めて守らせる。作業の手順や姿勢を決めて有害物質へのばく露を減らすのは、作業管理にあたります。
- ⑵ 酸を入れた容器にふたを付け、蒸気が作業場に漏れ出ないよう密閉する。発生源を抑えて作業場の空気を清浄に保つ対策は、作業環境管理にあたります。
- ⑶ 作業中は防毒マスクを着け、続けて作業する時間を区切って休憩をとる。保護具の使用や作業時間の調整は、作業のやり方を管理する作業管理にあたります。
- ⑷ 作業場に局所排気装置を設け、空気中の酸の蒸気の濃度を下げる。作業場の有害物質を減らす対策は、作業環境管理にあたります。
- ⑸ 歯科医師による定期の健康診断で、歯の欠損の進み具合を確かめる。労働者の健康状態を定期的に調べ、異常を早く見つけて対応するのは健康管理です。
解説
健康管理にあたるのは、歯科医師による定期の健康診断を行い、歯の欠損の進み具合を一人ひとり確かめることです。労働衛生の3管理のうち、作業環境管理は排気装置や密閉などで作業場の有害物質を減らす対策、作業管理は保護具や作業時間、手順を整えてばく露を減らす対策、健康管理は健康診断などで労働者の健康状態を確かめて対応する対策です。酸の蒸気による歯の酸蝕症は、歯科医師による健康診断の対象です。
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