26歳の女性。上顎の歯列弓の幅が骨格的に狭く、両側の臼歯部が交叉咬合になっている…
26歳の女性。上顎の歯列弓の幅が骨格的に狭く、両側の臼歯部が交叉咬合になっている。小学生のころに使われる、ねじを回して上顎を急速に広げる装置だけで治療したいと希望している。成人でこの方法による骨格的な拡大が得にくい理由として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 正中口蓋縫合の骨の癒合が進み、ねじの力で縫合を開くことが難しいため。成人では縫合の癒合が進み、装置だけでは骨格の拡大が得にくくなります。
- ⑵ 成人ではねじを回す力が弱くなり、装置の力そのものが出なくなるため。装置の力は年齢では変わりません。
- ⑶ 成人の口蓋の粘膜が硬くなり、装置を口の中に付けられなくなるため。粘膜の硬さで装置が付けられなくなることはありません。
- ⑷ 成人の歯根膜には細胞がなくなり、歯がまったく動かなくなっているため。成人でも歯根膜の細胞は働いており、歯は動かせます。
- ⑸ 成人の上顎骨は年齢とともに幅が広がり続け、拡大の必要がなくなるため。上顎骨の幅は成人で広がり続けることはありません。
解説
最も適切なのは、正中口蓋縫合の骨の癒合が進み、ねじの力で縫合を開くことが難しいためです。急速拡大装置は、強い力で左右の上顎骨の間の正中口蓋縫合を開き、上顎の骨そのものを広げる装置です。成長期には縫合が開きやすい一方、成人では縫合の癒合が進むため、歯が傾くばかりで骨格の拡大が得にくくなります。成人では、手術を併用した拡大などの方法を検討します。
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