45歳の男性。2か月前に下顎左側第二大臼歯を抜歯した。その後、左の顎下部から頬に…
45歳の男性。2か月前に下顎左側第二大臼歯を抜歯した。その後、左の顎下部から頬にかけて板のように硬い腫れが広がり、皮膚に小さな瘻孔が複数できた。瘻孔からの膿には、黄色い砂粒のような小さな塊が混じっている。原因菌の性質と治療の組合せとして最も適切なのはどれか。
- ⑴ グラム陰性の球菌:排膿を行い、広い範囲に効く抗菌薬を3日間投与して終える。原因菌はグラム陽性桿菌で、短期間の投与では再発します。
- ⑵ ウイルス:排膿は行わず、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬を5日間投与する。原因は細菌で、抗ウイルス薬は効きません。
- ⑶ 真菌:病変を切除し、抗真菌薬を口から数か月にわたって長期間投与する。原因菌は細菌で、抗真菌薬では効果がありません。
- ⑷ 抗酸菌:排膿を行い、作用の違う複数の抗結核薬を組み合わせて長期間投与する。結核では乾酪壊死がみられ、黄色い菌塊は出ません。
- ⑸ 嫌気性のグラム陽性桿菌:排膿を行い、ペニシリン系の抗菌薬を長期間投与する。放線菌症で、膿の中の菌塊が黄色い顆粒として見えます。
解説
最も適切なのは、嫌気性のグラム陽性桿菌が原因で、排膿とペニシリン系の抗菌薬の長期投与を行う組合せです。板のように硬い腫れ、多発する瘻孔、膿の中の黄色い顆粒は、放線菌症の特徴です。顆粒は菌が集まった塊で、硫黄顆粒と呼ばれます。放線菌は口腔の常在菌で、抜歯などをきっかけに組織へ入り込みます。病巣が線維で囲まれるため、抗菌薬は長く続ける必要があります。
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