66歳の女性。右側の顔面神経麻痺がある。食事のときに、右側の頬と歯列の間に食べ物…
66歳の女性。右側の顔面神経麻痺がある。食事のときに、右側の頬と歯列の間に食べ物がたまりやすく、ときどき指で取り出している。この症状をもたらしている咀嚼の機能の障害として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 頬筋が働かず、頬の側へこぼれた食物を歯列の上へ押し戻せない。頬筋は顔面神経の支配で、食物を歯列の上に保つ役割をもちます。
- ⑵ 唾液の分泌が止まり、食物をまとめて飲み込める塊にできない。唾液の分泌は耳下腺などから保たれ、頬にたまる原因ではありません。
- ⑶ 外側翼突筋が働かず、下顎を左右に動かしてすりつぶせない。外側翼突筋は三叉神経の支配で、顔面神経の麻痺では保たれます。
- ⑷ 咬筋が働かず、下顎を挙上して食物をかみ砕くための力が出せない。咬筋は三叉神経の支配で、顔面神経の麻痺では保たれます。
- ⑸ 舌の運動が障害され、舌の側から食物を歯列の上へ運べなくなる。舌の運動は舌下神経の支配で、顔面神経の麻痺では保たれます。
解説
最も適切なのは、頬筋が働かず、頬の側へこぼれた食物を歯列の上へ押し戻せないことです。咀嚼では、舌が内側から、頬筋が外側から食物を歯列の上へ寄せ、上下の歯の間でかみ砕けるようにしています。頬筋は顔面神経が支配する表情筋の一つで、麻痺すると口腔前庭に食物がたまります。かみ砕く力を出す咬筋や外側翼突筋は三叉神経、舌の運動は舌下神経の支配です。
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