35歳の男性。飼い犬に左頬をかまれ、1時間後に来院した。頬部の皮膚に深さ5mmほ…
35歳の男性。飼い犬に左頬をかまれ、1時間後に来院した。頬部の皮膚に深さ5mmほどの刺し傷が3か所ある。出血はおさまっている。この時点での処置として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 傷の周りの皮膚を広く切り取り、新しい傷にしてから縫い合わせる。顔面の皮膚を広く切り取ると、大きな傷跡や変形が残ります。
- ⑵ 飼い犬で予防接種も済んでいるので、洗浄は省いて絆創膏で覆う。飼い犬でも口腔の細菌は多く、洗浄は欠かせません。
- ⑶ 生理食塩液を大量に使って傷の中まで十分に洗い流す。動物の咬傷は細菌の汚染が強く、十分な洗浄が感染予防の基本です。
- ⑷ 傷の中を洗わずに、すぐに細い糸で密に縫い合わせて閉じる。汚れたまま密に閉じると、傷の中で細菌が増えて感染を起こします。
- ⑸ 止血剤を傷の奥まで詰め込み、そのまま乾いたガーゼで覆っておく。異物を詰めると細菌が増える場所になり、感染を助長します。
解説
最も適切なのは、生理食塩液を大量に使って傷の中まで十分に洗い流すことです。動物にかまれた傷は、口腔の細菌が深く押し込まれるため感染を起こしやすくなります。まず十分な洗浄と、壊死した組織や異物の除去を行い、抗菌薬の投与や破傷風の予防も検討します。顔面では整容を考えて最小限の切除にとどめ、縫合は汚染の程度を見て判断します。
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