9歳の女児。かみ合わせが気になると保護者が来院した。中心咬合位では、右側の上顎第…
9歳の女児。かみ合わせが気になると保護者が来院した。中心咬合位では、右側の上顎第一大臼歯の頬側咬頭が、下顎第一大臼歯の頬側咬頭よりも舌側に位置してかみ合っている。左側は正常にかみ合っている。この咬合の状態の説明として正しいのはどれか。
- ⑴ 前歯の垂直的なかみ合わせが深い状態で、過蓋咬合にあたる。過蓋咬合は前歯の垂直的な被蓋が深い状態で、臼歯の所見ではありません。
- ⑵ 上顎の臼歯が下顎の臼歯の頬側に完全に外れた、鋏状咬合にあたる。鋏状咬合は上顎臼歯が頬側へ外れる状態で、この例とは向きが逆です。
- ⑶ 上下の歯の垂直的な位置関係の異常で、臼歯部の開咬にあたる。開咬は上下の歯が接触しない状態で、この例ではかみ合っています。
- ⑷ 上下の歯の頬舌的な位置関係の異常で、臼歯部の交叉咬合にあたる。上顎臼歯の頬側咬頭が下顎より舌側にあるのは、交叉咬合の所見です。
- ⑸ 上下の歯の近遠心的な位置関係の異常で、アングルⅢ級にあたる。アングルの分類は第一大臼歯の近遠心的な関係でみるもので、この所見とは別です。
解説
正しいのは、頬舌的な位置関係の異常で臼歯部の交叉咬合にあたることです。正常な臼歯部では、上顎の頬側咬頭が下顎の頬側咬頭より頬側にあり、下顎の歯を外側から覆います。上顎の頬側咬頭が下顎より舌側に入ると交叉咬合です。片側だけの交叉咬合では、閉口の途中で下顎が横へずれていないかも確かめます。上顎臼歯が頬側へ外れてかみ合わないのは鋏状咬合です。
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