27歳の女性。下顎右側第三大臼歯の抜歯の際に、舌側の歯肉を剥離して骨を削った。翌…
27歳の女性。下顎右側第三大臼歯の抜歯の際に、舌側の歯肉を剥離して骨を削った。翌日から右側の舌に異常を訴えた。抜歯の際に舌側を走る神経が傷ついたと考えられた。この患者にみられる症状として正しいのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 右側の舌の前方3分の2で、触れた感じや痛みが分かりにくい。舌神経は舌の前方3分の2の一般感覚を伝えるため、触覚や痛覚が鈍くなります。
- ⑵ 右側の舌の前方3分の2で、甘みや塩味を感じにくい。舌神経には鼓索神経の味覚線維が合流しており、前方3分の2の味覚も低下します。
- ⑶ 舌を前に突き出すと、舌の先が右側へ大きく曲がる。舌の運動は舌下神経が支配しており、舌神経の損傷では運動の麻痺は起こりません。
- ⑷ 右側の軟口蓋が持ち上がらず、水が鼻へ逆流する。軟口蓋の挙上は迷走神経などの支配で、舌神経の損傷では起こりません。
- ⑸ 右側の下唇とオトガイ部の皮膚で、触れた感じがなくなる。下唇とオトガイ部の感覚は下歯槽神経の枝のオトガイ神経が伝えます。
解説
正しいのは、右側の舌の前方3分の2で触覚や痛覚が分かりにくいこと、同じ範囲で味を感じにくいことの2つです。舌神経は下顎神経の枝で、下顎第三大臼歯の舌側の近くを走り、舌の前方3分の2の一般感覚を伝えます。途中で顔面神経の枝の鼓索神経が合流するため、同じ範囲の味覚も伝えます。舌の運動は舌下神経、後方3分の1の感覚と味覚は舌咽神経、下唇の感覚はオトガイ神経が担います。
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