32歳の女性。下顎左側犬歯の唇側で歯肉が退縮し、付着歯肉がほとんどない。歯肉を増…
32歳の女性。下顎左側犬歯の唇側で歯肉が退縮し、付着歯肉がほとんどない。歯肉を増やすため遊離歯肉移植術を行うことになり、上顎の口蓋の粘膜から移植片を採ることにした。口蓋の粘膜が移植片として選ばれる理由として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 粘膜の下に筋層が厚く広がり、移植後もよく動いて形に合いやすいため口蓋の粘膜は骨に固く付いて動かない粘膜で、筋層の上にある可動性の粘膜とは異なります。
- ⑵ 粘膜の表面に多くの味蕾が並び、移植後に味覚を補うことができるため味蕾が多いのは舌の乳頭で、移植の目的も味覚の補充ではありません。
- ⑶ 粘膜の下に脂肪組織が厚くあり、移植片が乾きにくく生着しやすいため移植片は上皮と結合組織を採るもので、脂肪組織の多さは選ぶ理由になりません。
- ⑷ 角化していない薄い上皮をもち、移植後に周りの粘膜と見分けがつかないため口蓋の粘膜は角化しており、非角化の上皮をもつのは頬粘膜や歯槽粘膜です。
- ⑸ 角化した上皮と緻密な固有層をもち、付着歯肉と似た性質の組織であるため口蓋の粘膜は咀嚼粘膜で、角化上皮と緻密な結合組織をもち、付着歯肉に近い性質です。
解説
最も適切なのは、角化した上皮と緻密な固有層をもち、付着歯肉と似た性質の組織であるためです。口腔粘膜は、歯肉や硬口蓋のように角化して骨に固く付く咀嚼粘膜、頬や口底のように非角化で動く被覆粘膜、舌背の特殊粘膜に分けられます。付着歯肉が足りない部位には、同じ咀嚼粘膜である口蓋の粘膜を移植すると、移植後も角化した動かない歯肉として働きます。
当サービスが作成したオリジナル問題です。実際の試験問題ではありません。