7歳の男児。前歯のかみ合わせが逆になっていることを主訴に来院した。中心咬合位では…
7歳の男児。前歯のかみ合わせが逆になっていることを主訴に来院した。中心咬合位では上下の中切歯が反対咬合になっている。歯科医師が下顎を軽く後方へ誘導すると、上下の中切歯の切縁どうしが接触する位置までさがる。顔貌に下顎の突出感はなく、家族にも同様の咬合はない。この所見の解釈として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 上顎の前歯が唇側へ強く傾いた上顎前突の状態と考え、上顎前歯を舌側へ移動させる。上下の前歯が逆にかんでいる所見であり、上顎前突とは逆の咬合状態です。
- ⑵ 指しゃぶりの習慣で上下の前歯が接触しない開咬と考え、習癖の中止を指導する。開咬では前歯が上下で接触しませんが、この症例は前歯が逆にかみ合っています。
- ⑶ 臼歯部で上顎の歯が下顎の歯の頬側を大きく越えている鋏状咬合と考える。鋏状咬合は臼歯部の頬舌的なずれで、前歯の反対咬合の説明にはなりません。
- ⑷ 下顎骨が過成長している骨格性の反対咬合と考え、成長が終わるまで治療を見送る方針とする。骨格性では下顎を後方へ誘導しても切端咬合をとれず、顔貌の突出感や家族歴がみられやすくなります。
- ⑸ 前歯の早期接触を避けて下顎を前に出してかんでいる、機能的な要因による反対咬合を疑う。下顎を後方へ誘導して切端咬合がとれることは、下顎の前方への誘導による機能性の反対咬合を示します。
解説
最も適切なのは、前歯の早期接触を避けて下顎を前に出してかむ、機能性の反対咬合を疑うことです。下顎を後方へ誘導すると上下の前歯が切端で接触できること、顔貌に突出感がないこと、家族歴がないことは、骨格の問題よりも下顎の位置の問題を示します。機能性の反対咬合は、早期に被蓋を改善することで正常な咬合へ導ける可能性があります。骨格性との区別が治療方針を決めます。
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