29歳の女性。妊娠18週。下顎右側第一大臼歯の自発痛を主訴に来院した。深い齲蝕が…
29歳の女性。妊娠18週。下顎右側第一大臼歯の自発痛を主訴に来院した。深い齲蝕があり、根尖部の状態を確かめるため口内法エックス線撮影を考えている。エックス線検査についての対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ 撮影の回数を減らすため、口内法の代わりに頭頸部全体のCTを1回撮影する。CTは口内法より線量が多く、1歯の根尖を調べる目的には過大な検査です。
- ⑵ 妊娠初期であれば撮影してよいが、妊娠中期に入ったので撮影は控えるように説明する。放射線の感受性はむしろ器官形成期の妊娠初期に高く、時期の考え方が逆です。
- ⑶ 照射の範囲を広げて口腔全体を一度に写し、撮り直しが起こらないようにする。照射野を必要以上に広げると被ばくが増え、防護の原則に反します。
- ⑷ 胎児への影響を避けるため撮影は行わず、出産後まで根管治療を始めない。痛みを放置すると母体の負担になり、口内法撮影の線量は胎児に影響する量ではありません。
- ⑸ 診断に必要な撮影であることを説明し、防護衣を着けて必要な部位に絞って撮影する。歯科の口内法撮影の胎児への線量はごくわずかで、必要な撮影は防護をして行います。
解説
最も適切なのは、必要性を説明したうえで防護衣を着け、必要な部位に絞って撮影することです。歯科の口内法撮影では、照射は口腔に向けられ、胎児の受ける線量はごくわずかです。診断に必要な撮影は行い、防護衣の着用、照射野の限定、撮影枚数を最小にすることで被ばくを抑えます。痛みや感染を放置することは母体と胎児の負担になるため、妊娠中期は歯科治療を行いやすい時期です。
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