9歳の男児。上顎前歯が大きく前に出ており、オーバージェットは9mmで、口唇を楽に…
9歳の男児。上顎前歯が大きく前に出ており、オーバージェットは9mmで、口唇を楽に閉じることができない。この1年間に、上顎中切歯を転倒で2回打っている。歯の外傷の再発を防ぐ対応として最も適切なのはどれか。
- ⑴ フッ化物の歯面塗布をくり返し、上顎前歯のエナメル質を強くする。フッ化物は齲蝕の予防に用いるもので、外傷の予防にはなりません。
- ⑵ 上顎前歯に全部被覆冠をかぶせ、歯冠を補強して割れにくくする。歯を大きく削ることになり、9歳の幼若永久歯の歯髄を傷めるおそれがあります。
- ⑶ 前歯の突出と口唇閉鎖不全を改善する矯正歯科治療を早めに検討する。前歯の突出が大きく唇で覆われないと外傷を受けやすいため、その改善が予防になります。
- ⑷ 上顎前歯の切縁を削って短くし、前方への突出を目立たなくする。健全な歯を削っても突出の位置は変わらず、外傷の危険は減りません。
- ⑸ 外傷を防ぐため、学校での運動や遊びを全面的に禁止する。子どもの生活を大きく制限するもので、原因への対応にもなりません。
解説
前歯の突出と口唇閉鎖不全の改善を目的に、矯正歯科治療を早めに検討するのが最も適切です。オーバージェットが大きく、口唇で前歯が覆われない子どもは、転倒などで上顎前歯を打ちやすく、外傷の危険が高いことが知られています。混合歯列期に前歯の突出を改善しておくと、外傷の再発を防ぐことにつながります。運動の際にはマウスガードの使用も勧めます。歯を削る処置や、運動を全面的に禁止することは適切ではありません。
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