22歳の男性。上唇にできた癤を自分で潰した。2日後から高熱が出て、同じ側のまぶた…
22歳の男性。上唇にできた癤を自分で潰した。2日後から高熱が出て、同じ側のまぶたが腫れ、眼球が突出してきた。感染が頭蓋内へ広がった経路として最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 顔面動脈から内頸動脈を通り、中大脳動脈へ達した。動脈は心臓から末梢へ向かって流れ、顔面の感染巣から頭蓋内へ逆行する経路にはなりません。
- ⑵ 顔面静脈から眼静脈を通り、海綿静脈洞へ達した。顔面静脈は眼静脈を介して海綿静脈洞とつながり、静脈弁が乏しいため感染が逆行しやすいです。
- ⑶ 耳下腺の導管を通り、外耳道から中耳へ達した。耳下腺の導管は頬粘膜に開き、外耳道や中耳へはつながっていません。
- ⑷ 顎下リンパ節から胸管を通り、脳室の中へ達した。リンパは胸管を経て静脈角へ注ぎ、脳室へ直接つながる経路はありません。
- ⑸ 上唇の組織から咽頭後隙を通り、縦隔へ達した。咽頭後隙は縦隔へ広がる経路で、まぶたの腫れや眼球突出は説明できません。
解説
顔面静脈から眼静脈を通り、海綿静脈洞へ達した経路が最も考えられます。上唇や鼻の周りの静脈血は顔面静脈に集まりますが、顔面静脈は眼角静脈と眼静脈を介して頭蓋内の海綿静脈洞とつながっています。これらの静脈には弁が乏しく、血液が逆流しうるため、感染が頭蓋内に広がって海綿静脈洞血栓症を起こし、眼瞼の腫れや眼球突出がみられます。
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