7歳の男児。下顎右側第二乳臼歯を重度の齲蝕のため抜歯した。第一大臼歯は萌出して咬…
7歳の男児。下顎右側第二乳臼歯を重度の齲蝕のため抜歯した。第一大臼歯は萌出して咬合しており、エックス線写真では下顎右側第二小臼歯の歯根の形成が始まったところである。この時点で行う対応として適切なのはどれか。
- ⑴ 第一大臼歯を近心へ移動させて空隙を閉じ、第二小臼歯の場所を作らない。空隙を閉じると第二小臼歯が萌出できず、埋伏や転位の原因になります。
- ⑵ 第一大臼歯の遠心面にディスタルシュー型の装置を付け、萌出を誘導する。ディスタルシューは第一大臼歯の萌出前に、その萌出を誘導するために用いる装置です。
- ⑶ 第二小臼歯の歯胚を外科的に引き出し、ただちに萌出させる。歯根の形成が始まったばかりの歯胚を引き出すことはせず、萌出を待ちます。
- ⑷ 第一大臼歯のバンドとループで空隙を保ち、第二小臼歯の萌出を待つ。バンドループ型の保隙装置で、第一大臼歯の近心移動を防ぎます。
- ⑸ 空隙は自然に保たれるため、第二小臼歯が萌出するまで何もせずに待つ。第二乳臼歯を失うと第一大臼歯が近心へ移動し、空隙が失われやすくなります。
解説
第一大臼歯にバンドを付けてループで空隙を保ち、第二小臼歯の萌出を待つのが適切です。乳臼歯を早期に失うと、後方の第一大臼歯が近心へ移動して空隙が失われ、後継永久歯が萌出できなくなります。後継歯の萌出まで時間がかかる場合は保隙装置で空隙を保ちます。第一大臼歯がすでに萌出していればバンドループ型を、萌出前であればディスタルシュー型を用います。不正咬合を予防する大切な処置です。
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