6歳の男児。口蓋裂の手術を受けている。会話のとき声が鼻にかかり、「パ」や「タ」の…
6歳の男児。口蓋裂の手術を受けている。会話のとき声が鼻にかかり、「パ」や「タ」の音が弱く聞こえる。鼻咽腔閉鎖機能の不全が疑われた。この状態でみられる特徴として正しいのはどれか。
- ⑴ 声帯が閉じなくなり、声がかすれてささやき声のようになる。声のかすれは声帯の障害による嗄声で、鼻咽腔閉鎖の不全とは別の問題です。
- ⑵ 舌先が動かしにくくなり、「ラ」の音を出すときに限って誤りが出る。鼻咽腔閉鎖の不全では呼気の漏れにより、口腔内圧を要する子音全般に影響が出ます。
- ⑶ 鼻腔への通気が妨げられて、鼻にこもった声になる。鼻腔への通気が妨げられるのは閉鼻声で、鼻閉などでみられます。
- ⑷ 母音が鼻にかかった声になり、破裂音を出すとき呼気が鼻から漏れる。鼻咽腔が閉じないため開鼻声となり、口腔内圧が保てず破裂音が弱くなります。
- ⑸ 唇を閉じる筋が麻痺し、両唇を使う音が出せなくなる。口唇の麻痺は顔面神経の障害で起こり、口蓋裂の術後の症状とは異なります。
解説
母音が鼻にかかった声になり、破裂音で呼気が鼻から漏れることが特徴です。発音の際には軟口蓋が挙上して鼻咽腔を閉じ、呼気を口腔へ導いて口腔内の圧を高めます。鼻咽腔の閉鎖が不十分だと、母音が鼻に響く開鼻声となり、「パ」や「タ」のように口腔内圧を必要とする破裂音や摩擦音で呼気が鼻から漏れて弱くなります。鼻に通気が妨げられる閉鼻声とは反対の状態で、声帯や口唇の障害とも区別します。
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