52歳の女性。上顎右側第一大臼歯の根管治療を始めた。髄室の天蓋を除去して髄床底を…
52歳の女性。上顎右側第一大臼歯の根管治療を始めた。髄室の天蓋を除去して髄床底を観察し、根管口を探している。この歯の歯根と根管の形態について正しいのはどれか。
- ⑴ 遠心頬側根は扁平で幅が広く、根管が2つあるのが普通である。遠心頬側根は細い円錐形で、根管は1つが普通です。
- ⑵ 近心頬側根には、根管が2つみられることが多い。上顎第一大臼歯の近心頬側根は頬舌的に幅が広く、第2の根管がみられることが多いため見落としに注意します。
- ⑶ 根管口は髄床底の頬側寄りに、近遠心方向へ一列に並ぶ。3つの根管口は、口蓋側の根管口を頂点とする三角形を作るように位置します。
- ⑷ 歯根は近心根と遠心根の2根で、根管口は近遠心に並ぶ。近遠心の2根をもつのは下顎の大臼歯で、上顎第一大臼歯は頬側2根と口蓋根の3根です。
- ⑸ 口蓋根は3根のうちで最も短く細く、湾曲が強い。口蓋根は3根のうちで最も太く長い歯根です。
解説
近心頬側根に根管が2つみられることが多い、という記述が正しいです。上顎第一大臼歯は近心頬側根・遠心頬側根・口蓋根の3根をもち、髄床底では3つの根管口が三角形を作るように並びます。口蓋根は最も太く長く、遠心頬側根は細い円錐形です。近心頬側根は頬舌的に幅が広く、主根管の口蓋側に第2の根管がみられることが多いため、これを見落とすと治療後に病変が残る原因になります。
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