12歳の女子。前歯が出ていることを主訴に来院した。中心咬合位で、左右とも上顎第一…
12歳の女子。前歯が出ていることを主訴に来院した。中心咬合位で、左右とも上顎第一大臼歯の近心頬側咬頭頂が下顎第一大臼歯の頬面溝より約半咬頭分近心に位置する。上顎中切歯切縁と下顎中切歯唇面との水平的な距離は8mm、垂直的な被蓋は3mmである。この所見から読み取れるのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 前歯部で上下の歯が接触しない開咬の状態にある。垂直的な被蓋が3mmあり、上下の前歯は重なっているため開咬ではありません。
- ⑵ 上顎歯列に対して下顎歯列が遠心に位置する臼歯関係にある。上顎第一大臼歯の咬頭が頬面溝より近心にあることは、下顎歯列が相対的に遠心にあることを示します。
- ⑶ 前歯部の水平的な被蓋(オーバージェット)が大きくなっている。水平的な距離8mmは標準的な2〜3mmより大きく、上顎前突の所見に合います。
- ⑷ アングルの分類でⅢ級にあたる下顎前突の臼歯関係を示している。Ⅲ級では上顎の近心頬側咬頭が頬面溝より遠心に位置します。
- ⑸ 臼歯部で下顎の頬側咬頭が上顎の頬側咬頭を外から覆う交叉咬合がある。提示された所見に臼歯部の頬舌的な被蓋の逆転は含まれていません。
解説
下顎歯列が遠心に位置する臼歯関係と、大きな水平被蓋の2つが読み取れます。上顎第一大臼歯の近心頬側咬頭頂が下顎第一大臼歯の頬面溝より近心にある関係は、アングルの分類のⅡ級にあたり、下顎が相対的に後方にあることを示します。前歯の水平的な距離が8mmと大きいことも上顎前突に合う所見です。垂直的な被蓋が3mmあるため開咬ではなく、臼歯部の頬舌的な逆転についての所見も示されていません。
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