問5 台風は温帯低気圧と異なり前線を伴わず,大雨をもたらす渦巻き状の雲によって特…
(7 ・8 のどちらか1 題を選び解答する) 日本における気象現象について,問1 ~問5 に答えよ。 地球は太陽放射のエネルギーを大気と地表で吸収している。この太陽放射のエネルギーと地球 放射のエネルギーはエネルギー収支がつりあっているため,地球全体の温度はほぼ一定である。 しかし,世界の各地域でみると気候が異なり,その中で日本は一年を通して降水量が多く,四季 に富んだ気候をもつ。四季の天気の特徴は,日本列島周辺の気団による高気圧の分布や季節風の 変化によって決まり,各季節や地方によって特徴的な気象現象が発生する。豊かな自然は私たち に恵みをもたらす一方で,異常気象や気象災害による被害が様々な地域で起こっている。近年, 地球環境の変化により,顕著な気象現象が発生しやすくなっていることもあり,気象災害に対す る警戒がより重要になっている。
問5 台風は温帯低気圧と異なり前線を伴わず,大雨をもたらす渦巻き状の雲によって特徴づけ られる暴風雨を伴う熱帯で発達した低気圧である。台風によってもたらされる強風には特徴 があり,図2 のように回転しながら進むため,進行方向右側はより風が強くなる。図2 の実 線X‒Yで示す位置で風速の分布をみると,図3 に示すように中心から外側に行くにつれて, 風が弱まっていくという特徴がある。これらの特徴を踏まえ,ある台風が図4 のような経路 で通過した場合,台風の目に入らなかった地点ア,イ,ウで観測された最大風速の大小関係 として最も適切なものを,次のページの1 ~6 のうちから一つ選べ。
台風の進行方向 台風の風 風速〔m/s〕 X Y -400 -200 中心からの距離〔km〕 進行方向左側 進行方向右側 図2 図3 ア イ ウ 東経130° 東経140° 北緯40° 北緯30° 台風の経路 100 km 図4
- 1 ア > イ > ウアは進路から最も遠いので、最大風速は最も小さくなります。順序が逆です。
- 2 ア > ウ > イアを最も強いとしている点が誤りです。進路から遠いほど風は弱まります。
- 3 イ > ア > ウイが最も強いことはありません。進路にいちばん近いのはウです。
- 4 イ > ウ > アウとイの順序が逆です。進路に近いウの方が強くなります。
- 5 ウ > ア > イウが最も強い点は正しいのですが、アとイの順序が逆です。イの方が進路に近くなります。
- 6 ウ > イ > ア3地点とも進行方向左側にあるため、進路に近い順のウ>イ>アが最大風速の順になります。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は6です。図4の経路を見ると、ア・イ・ウの3地点はいずれも台風の進路の西側、つまり進行方向に対して左側にあります。左右の違いでは差がつかないので、残るのは中心からの距離です。図3のとおり、風速は中心の目を外れると急に強まり、そこから外側へ離れるにつれて弱まっていきます。3地点のうち進路に最も近いのがウ、次がイ、最も遠いのがアですから、最大風速はウ>イ>アの順になります。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00019.htm)を加工して作成