問4 下線部月の形成過程として考えられる有力な説を説明した文として最も適当なもの…
地球と月に関する問1 ~問4 に答えよ。 夜空に輝く月は,地球にとって唯一の衛星であり,人類が初めてその表面に立った地球外の天 体でもある。図1 は1971 年,アポロ15 号で月面に立った宇宙飛行士が撮影した月面の様子の写 真(左)と2008 年に月面探査機が撮影した同地点の地形の様子(右)を比較したものである。37 年 間その地形はほとんど変化していないことが分かる。2008 年の観測では,アポロ15 号が月面か ら飛び立った際にできた噴射跡も観測された。これは,月において地形が変化するスピードは, 地球に比べて極めて遅いためである。 図2 は,月を周回する日本の人工衛星「かぐや」が2008 年に撮影した月面の様子である。月面 の黒色の部分は月の海と呼ばれ,地球の海洋地殻の上部を主に形成する黒っぽい岩石と同じ岩石 でできている。 月全体を構成する元素は地球とよく似ており,このことは月の形成過程を考える上で重要な証 拠となっている。現在アメリカは月面基地の建設を計画しており,2025 年以降にアポロ計画以来 となる月面着陸を目指す計画を進めている。日本もまたその計画に参画しており,新たな月の姿 が明らかになる日は近い。 図1 1971 年に撮影された月面(左)と,2008 年に撮影した地形カメラの画像から作成 された月面の三次元画像(右)の比較 (JAXA プレスリリースより引用) 図2 2008 年に人工衛星「かぐや」より撮影された月面の様子 (©JAXA/NHK) ⒜ ⒝ ⒞ ⒟
問4 下線部月の形成過程として考えられる有力な説を説明した文として最も適当なものを,次 の1 ~4 のうちから一つ選べ。
- 1 原始地球が形成されたと同時に,氷主体の微惑星が少しずつ集まって形成された。氷を主体とした微惑星が集まってできたという説は、有力ではありません。
- 2 原始地球に他の原始惑星が衝突して,地球が分裂して形成された。原始惑星の衝突で飛び散った物質が集まったとする説です。
- 3 原始地球の重力によって太陽系外の天体が引き寄せられ,捕獲されて形成された。ほかの天体を捕獲したという説も、いまは有力ではありません。
- 4 原始地球の火山噴火に伴う噴出物が集まって形成された。火山の噴出物が集まってできたという説も、有力ではありません。
この問題は問題の図(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は2です。月の成り立ちとして有力なのは、原始地球に火星ほどの大きさの原始惑星が衝突し、飛び散った物質が集まって月になったとする考えで、ジャイアントインパクト説と呼ばれます。月の岩石の成分が地球のマントルとよく似ていることが、この説を支える根拠になっています。1と3と4の考えも過去には唱えられましたが、いまは有力とはされていません。
出典:文部科学省ホームページ(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shiken/kakomon/1411255_00010.htm)を加工して作成