A さんと夫に看護師が説明する内容で適切なのはどれか。
次の文を読み115〜117 の問いに答えよ。A さん(65 歳、女性)は、夫と2人で暮らしている。友人の死去後、食事量が減り、1 か月前から気分の落ち込みが強くなった。夫が積極的に散歩に誘っても、A さんは「体がだるい」「何をしても意味がない」と話し、寝つきも悪くなり、日中ほとんどの時間を臥床して過ごすようになった。心配した夫に連れられて精神科外来を受診したところ、うつ病と診断され、選択的セロトニン再取り込み阻害薬〈SSRI〉と不眠時の睡眠薬が処方された。夫から精神科外来の看護師に「日常生活で気を付けることはありますか」と質問があった。
A さんと夫に看護師が説明する内容で適切なのはどれか。
- ⑴ 「毎朝運動をする習慣を作りましょう」意欲が低下している時期に毎朝の運動を習慣づけるよう求めることは負担となり、できないことで自責の気持ちを強めてしまいます。
- ⑵ 「食欲がないときは食事の回数を減らしましょう」回数を減らすと摂取量がさらに減ってしまいます。1回の量を少なくして回数を分ける、食べやすいものを選ぶなどの工夫を助言します。
- ⑶ 「薬の飲み始めは吐き気や下痢に注意してください」飲み始めの時期に吐き気や下痢などの消化器症状が現れやすいことを伝えておくと、驚かずに相談でき、自己判断での中断を防げます。
- ⑷ 「眠れないときは睡眠薬を早朝に飲んで構いません」早朝に服用すると日中に眠気やふらつきが残り、転倒や事故の危険が高まります。服用の時間は指示された通りに守ります。
解説
正解は⑶です。選択的セロトニン再取り込み阻害薬は、飲み始めの時期に吐き気や食欲不振、下痢などの消化器症状が現れやすく、多くは数日から2週間ほどで落ち着いていきます。あらかじめこのことを伝えておくと、症状が出ても驚かずに相談でき、自分の判断で中断してしまうことを防げます。またこの薬は効果が現れるまで2週間ほどかかることも説明します。意欲が低下している時期に習慣づけや我慢を求める助言は負担となり、自責の気持ちを強めてしまいます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-03_04_05.html)を加工して作成