分娩第2 期になり2 時間が経過し、微弱陣痛のためオキシトシン点滴静脈内注射が開…
次の文を読み51〜53 の問いに答えよ。A さん(35 歳、初産婦)。妊娠41 週0 日。身長158 cm、体重80 kg(非妊時体重75kg)。午後7 時に陣痛発来し、午後10 時に入院した。現在は1 時間前に比べて陣痛間欠が短縮したと自覚がある。胎児心拍数陣痛図はreassuring fetal status であった。体温36.6 ℃、脈拍78/分、血圧134/80 mmHg。尿蛋白(-)、尿糖(-)。Seitz〈ザイツ〉法(±)。妊娠40 週3 日の妊婦健康診査で胎児推定体重3,800 g、BPD 9.7 cm、AFI 8.0 であった。
分娩第2 期になり2 時間が経過し、微弱陣痛のためオキシトシン点滴静脈内注射が開始された。その後、順調に分娩が進行し、オキシトシン点滴静脈内注射の開始後30 分に児頭まで娩出した。その後、前在肩甲娩出術を試みたが娩出しない。このときの対応として正しいのはどれか。 2 つ選べ。
- ⑴ 子宮底部を圧迫する。肩甲をさらに嵌め込み、破裂も招きます。
- ⑵ 強く児頭を牽引する。強く引くと、腕神経叢を損傷してしまいます。
- ⑶ 恥骨上縁圧迫法を行う。肩甲を内側に寄せ、外れやすくします。
- ⑷ オキシトシンを増量する。増量しても、この状況の解決になりません。
- ⑸ McRoberts〈マックロバーツ〉体位をとらせる。骨盤の傾きを変え、前在肩甲を外しやすくします。
解説
正解は⑶と⑸です。肩甲難産では、まずマックロバーツ体位をとらせて母体の股関節を強く屈曲させ、骨盤の傾きを変えて恥骨の裏に引っかかった前在肩甲を外れやすくします。あわせて恥骨上縁を斜め下方へ圧迫し、肩甲を内側に寄せます。子宮底を押すことは肩甲をさらに嵌め込み、子宮破裂も招くため行いません。児頭を強く引くと腕神経叢を損傷します。オキシトシンの増量も、この状況では解決になりません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp150511-03.html)を加工して作成