産褥2日。血糖値は朝食前85 mg/dL で予定通りの量のインスリンを自己注射し…
次の文を読み39〜41 の問いに答えよ。A さん(36 歳、初産婦)。祖父と母親が2型糖尿病の治療を受けている。自然妊娠して妊娠初期に、妊娠中の明らかな糖尿病〈overt diabetes in pregnancy〉の診断を受けた。妊娠中は、自己血糖測定の値に応じてインスリン自己注射を行い、食事は6回の分割食で血糖コントロールは良好であった。3,400 g の児を正常分娩にて出産し母児同室中である。
産褥2日。血糖値は朝食前85 mg/dL で予定通りの量のインスリンを自己注射してから朝食を摂取した。朝食後2時間、助産師が訪室するとA さんは授乳中であったが、気分不快を訴えて冷汗が認められた。授乳を一時中断して、自己血糖測定器で血糖値を測定したところ70 mg/dL であった。このときのA さんへの対応で適切なのはどれか。
- ⑴ 授乳を再開して様子を見る。再開すると、血糖がさらに下がってしまいます。
- ⑵ 追加のインスリン投与の準備をする。インスリンの追加は、低血糖を悪化させます。
- ⑶ 仰臥位で両下肢を挙上した体位とする。血圧低下への対応であり、低血糖には効きません。
- ⑷ ブドウ糖含有の飴をなめるように促す。速やかに糖分を補うことが、低血糖への対応になります。
解説
正解は⑷です。気分不快と冷汗は低血糖の症状であり、授乳によってブドウ糖が母乳に移行することも血糖が下がる一因になります。直ちにブドウ糖を含む飴などで糖分を補うことが適切な対応です。授乳を再開すればさらに血糖が下がり、インスリンの追加は症状を悪化させ、下肢の挙上は低血糖への対応になりません。回復したあとは、授乳と血糖の関係について一緒に振り返っておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-03_04_05.html)を加工して作成