産褥6日。インスリン量の調整が行われて、A さんの血糖値も適切なコントロールとな…
次の文を読み39〜41 の問いに答えよ。A さん(36 歳、初産婦)。祖父と母親が2型糖尿病の治療を受けている。自然妊娠して妊娠初期に、妊娠中の明らかな糖尿病〈overt diabetes in pregnancy〉の診断を受けた。妊娠中は、自己血糖測定の値に応じてインスリン自己注射を行い、食事は6回の分割食で血糖コントロールは良好であった。3,400 g の児を正常分娩にて出産し母児同室中である。
産褥6日。インスリン量の調整が行われて、A さんの血糖値も適切なコントロールとなった。母乳分泌は良好で、授乳は母乳のみで行い、児の体重は3,450 gである。1日の摂取エネルギーは1,800 kcal で3分食とし、食事直前にインスリンの自己注射を継続することとなった。退院指導の内容で適切なのはどれか。
- ⑴ 「母乳分泌量が増えたら、食事カロリー量を再度検討しましょう」分泌量に応じて、食事量やインスリン量の見直しが必要です。
- ⑵ 「授乳は30 分程度で切り上げて血糖値の変動を抑えましょう」時間で切り上げる必要はなく、児の欲求に応じて授乳します。
- ⑶ 「母乳育児をすると、糖尿病が悪化しやすくなります」母乳育児は、母体の耐糖能によい影響を与えます。
- ⑷ 「授乳前には軽い間食を摂るといいですよ」血糖値に応じて判断するもので、一律には勧めません。
解説
正解は⑴です。授乳によって母体のブドウ糖が母乳に使われるため、分泌量が増えると必要なエネルギー量も変わり、食事量やインスリン量の見直しが必要になります。授乳を時間で切り上げる必要はなく、母乳育児はむしろ母体の耐糖能によい影響を与えます。低血糖を防ぐための補食は、画一的に勧めるものではありません。退院後も自己血糖測定を続け、値に応じて主治医に相談するよう伝えます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-03_04_05.html)を加工して作成