児娩出後30 分が経過したが、胎盤剝離徴候がみられないため、医師によって胎盤用手…
次の文を読み44〜46 の問いに答えよ。A さん(30 歳、2回経産婦)。第2子分娩後に腹腔鏡下子宮筋腫核出術の既往があるが、経腟分娩は可能と診断されていた。妊娠経過は順調であった。妊娠40 週0日、陣痛発来にて入院となった。入院1時間後の時点で破水し、その後陣痛が増強した。さらに2時間が経過し、A さんは額に汗を浮かべながら陣痛に耐えている。内診所見では既破水、子宮口全開大、Station +2 であった。
児娩出後30 分が経過したが、胎盤剝離徴候がみられないため、医師によって胎盤用手剝離が行われて胎盤娩出となった。胎盤娩出後30 分の時点で赤色の性器出血が持続しており、胎盤娩出後の出血量が300 mL を超えた。A さんは間歇的に軽度の下腹部痛を訴えているが、バイタルサインは正常である。子宮頸管や腟壁および会陰に異常所見はない。子宮底は臍高の位置に硬く触れる。この時点での助産師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
- ⑴ 下腹部を温める。下腹部を温めても、止血の効果は得られません。
- ⑵ 輸血の準備をする。バイタルサインは安定しており、医師が判断する事柄です。
- ⑶ 子宮底の輪状マッサージを行う。子宮収縮は良好であり、マッサージは必要ありません。
- ⑷ 胎盤実質の欠損の有無を確認する。胎盤の遺残が、出血の原因として最も疑われます。
- ⑸ 子宮内腔バルーン圧迫法の準備をする。止血が得られないときに備え、準備を進めます。
解説
正解は⑷と⑸です。用手剝離のあとに出血が続く場合は、胎盤の一部が子宮内に残っている可能性があるため、まず胎盤実質に欠損がないかを確かめます。あわせて止血が得られないときに備え、子宮内腔バルーン圧迫法の準備を進めます。子宮収縮は良好なのでマッサージは不要で、温罨法に止血の効果はなく、輸血の判断は医師が行います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-03_04_05.html)を加工して作成