A さん(38 歳、1回経産婦)は、陣痛発来後2時間で体重3,650 g の女児…
A さん(38 歳、1回経産婦)は、陣痛発来後2時間で体重3,650 g の女児を経腟分娩した。分娩時の出血量は650 mL であった。分娩直後に産道裂傷は認めなかった。A さんは分娩30 分後から下腹部痛の増強を訴えた。出血は少量。子宮底は腹壁から硬く触れ、内診を行うと腟壁の左側に圧痛を伴う8cm 程度の緊満した腫瘤を触れた。内診後からA さんは気分不快を訴えた。体温36.3 ℃、脈拍150/分、血圧75/45 mmHg。四肢に冷感が認められる。A さんの状態のアセスメントとして最も考えられるのはどれか。
- ⑴ 弛緩出血子宮は硬く触れており、弛緩出血ではありません。
- ⑵ 胎盤遺残胎盤遺残では、外出血が続くことが特徴になります。
- ⑶ 腟壁血腫腟壁の腫瘤と内出血によるショックで説明できます。
- ⑷ 子宮内反症子宮内反では、子宮底が触れなくなります。
- ⑸ 羊水塞栓症羊水塞栓症では、呼吸困難や意識障害が前面に出ます。
解説
正解は⑶です。外出血が少なく子宮も硬く触れるのに下腹部痛が強まり、腟壁に圧痛を伴う緊満した腫瘤が触れ、内診の後にショック症状が現れたことから腟壁血腫が考えられます。弛緩出血では子宮が軟らかく外出血が多く、胎盤遺残でも出血が続き、子宮内反では子宮底が触れず、羊水塞栓症では呼吸困難が前面に出ます。直ちに医師へ報告し、輸液と輸血の準備を進めることが求められます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp170425-03_04_05.html)を加工して作成