36 歳の男性。日中の眠気を主訴に来院した。夜間のいびきを妻に指摘されている。4…
36 歳の男性。日中の眠気を主訴に来院した。夜間のいびきを妻に指摘されている。4 年前から熟睡感がなく、職場で頻繁に居眠りをするようになった。入眠後の頻回の覚醒による不眠がみられている。抑うつ気分や不安を認めない。高血圧症に対して、カルシウム拮抗薬を内服している。意識は清明。身長174 cm、体重98 kg。体温36.6 ℃。脈拍80/分、整。血圧142/92mmHg。呼吸数16/分。SpO2 96 %(room air)。咽喉頭に異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。ポリソムノグラフィで無呼吸低呼吸指数50 回/時間(基準5 未満)、そのうち閉塞性無呼吸45.8 回/時間、中枢性無呼吸0.2 回/時間、低呼吸4 回/時間であった。適切な対応はどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 体重の減量を指導肥満は閉塞性睡眠時無呼吸の主因であり、減量は重要です。
- ⑵ 仰臥位での就寝の推奨仰臥位では舌根が沈下して無呼吸が悪化するため、側臥位が勧められます。
- ⑶ メチルフェニデートの処方メチルフェニデートはナルコレプシーなどに用い、本例の治療にはなりません。
- ⑷ 持続的気道陽圧法〈CPAP〉の導入重症の閉塞性睡眠時無呼吸にはCPAPが第一選択です。
- ⑸ ベンゾジアゼピン系睡眠薬の処方ベンゾジアゼピンは上気道の筋緊張を低下させ、無呼吸を悪化させます。
解説
正解は⑴と⑷です。いびき、熟睡感の欠如、日中の過度の眠気があり、ポリソムノグラフィで無呼吸低呼吸指数50回/時と重症で、ほとんどが閉塞性無呼吸であることから、重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群と診断されます。肥満を伴っているため減量指導を行い、AHI 20以上では持続的気道陽圧法(CPAP)が第一選択です。仰臥位は舌根沈下を助長して悪化させ、ベンゾジアゼピン系睡眠薬は上気道の筋緊張を低下させるため避けます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成