45 歳の男性。夜間のこむら返りと起立時のめまいを主訴に来院した。10 年前に高…
45 歳の男性。夜間のこむら返りと起立時のめまいを主訴に来院した。10 年前に高血糖を指摘されたが医療機関を受診しなかった。血圧142/84 mmHg。尿所見:蛋白+、糖3 +、ケトン体(-)。血液生化学所見:血糖212 mg/dL、HbA1c 9.6 %(基準4.9~6.0)。神経診察で予想される異常はどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 片側性の筋力低下糖尿病性多発神経障害は両側対称性で、片側性の筋力低下は典型的ではないと考えます。
- ⑵ 四肢協調運動の障害四肢協調運動の障害は小脳障害の所見で、本例では典型的ではありません。
- ⑶ アキレス腱反射の亢進糖尿病性神経障害ではアキレス腱反射は低下・消失します。
- ⑷ 足先および足底の触覚の鈍麻両側の足先や足底から触覚が鈍麻するのが典型的です。
- ⑸ 足関節内果における振動覚の低下内果での振動覚低下は糖尿病性神経障害の早期からみられる所見です。
解説
正解は⑷と⑸です。長期間未治療の糖尿病患者で、夜間のこむら返りや起立性低血圧によるめまいがみられ、糖尿病性神経障害が考えられます。糖尿病性多発神経障害は長い神経線維から障害されるため、両側対称性に足先から感覚障害が始まり、足先や足底の触覚・痛覚の鈍麻、内果での振動覚低下、アキレス腱反射の低下・消失がみられます。起立時のめまいは自律神経障害による起立性低血圧と考えられます。片側性の筋力低下は典型的ではないと考えます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成