35 歳の女性(0 妊0 産)。挙児を希望して来院した。1 年前に結婚してから避…
35 歳の女性(0 妊0 産)。挙児を希望して来院した。1 年前に結婚してから避妊はしておらず、1 か月に1 回程度の性交があり、軽度の性交痛がある。初経12歳。月経周期は30~40 日型、整、持続6 日間。月経痛は認めない。基礎体温は2相性である。身長162 cm、体重55 kg。内診で子宮は正常大で、両側付属器は触知しない。血液生化学所見(月経3 日目):LH 5.2 mIU/mL(基準1.8~7.6)、FSH8.2 mIU/mL(基準5.2~14.4)、プロラクチン〈PRL〉8.6 ng/mL(基準15 以下)、エストラジオール42 pg/mL(基準25~75)、テストステロン60 ng/dL(基準30~90)。夫の精液検査は正常である。子宮卵管造影像(別冊No. 2A、B)を別に示す。治療で適切でないのはどれか。
- ⑴ 人工授精性交回数が少なく、人工授精は妥当な治療選択肢です。
- ⑵ 卵管形成術卵管の通過性に異常がない場合、卵管形成術の適応はありません。
- ⑶ 性交時期の指導性交が月1回程度と少なく、排卵日に合わせた性交時期の指導は有用です。
- ⑷ クロミフェン療法周期がやや長く、クロミフェンによる排卵誘発は治療選択肢になります。
- ⑸ ゴナドトロピン療法ゴナドトロピン療法も排卵誘発として選択肢になります。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。35歳の女性で1年以上妊娠に至らず、不妊症と考えられます。月経周期はやや長いものの基礎体温は2相性で、ホルモン値は正常、夫の精液検査も正常です。子宮卵管造影は卵管の通過性が保たれていることを示すと考えられ、卵管因子は否定的です。性交回数が少ないことから、タイミング指導、排卵誘発(クロミフェン、ゴナドトロピン)、人工授精などの一般不妊治療が選択肢になります。卵管に異常がなければ卵管形成術は適応にならない点が要点です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成