26 歳の初妊婦(1 妊0 産)。本日、妊娠検査薬が陽性となり来院した。2 日前…
26 歳の初妊婦(1 妊0 産)。本日、妊娠検査薬が陽性となり来院した。2 日前に頭痛を自覚し、以前から頓用していたNSAID を内服した。経腟超音波検査で頭殿長〈CRL〉は3.2 cm であった。現時点の対応で適切なのはどれか。
- ⑴ 羊水量を測定する。羊水量の評価は妊娠中期以降に意味をもち、現時点で行う必要はありません。
- ⑵ 頭部MRI を撮像する。頭痛の性状に危険な徴候はなく、頭部MRIの適応はありません。
- ⑶ 人工妊娠中絶を勧める。NSAIDの単回内服で人工妊娠中絶を勧める根拠はありません。
- ⑷ 羊水染色体検査を勧める。NSAIDは染色体異常を起こさず、羊水染色体検査の適応はありません。
- ⑸ NSAID をアセトアミノフェンに変更する。妊娠中の鎮痛にはより安全性の高いアセトアミノフェンへの変更が適切です。
解説
正解は⑸です。CRL 3.2cmは妊娠10週前後に相当し、2日前のNSAID内服は器官形成期にあたります。しかし通常量の単回内服で胎児の形態異常のリスクが明らかに高まるという根拠は乏しく、過度に心配させる対応は不要です。一方、NSAIDは妊娠後期には胎児の動脈管収縮や羊水過少を起こすため、今後の頭痛にはより安全性が確立したアセトアミノフェンへ変更するよう指導するのが適切です。薬剤の影響に関する正確な情報提供が重要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-01.html)を加工して作成